シウリザクラ
Padus ssiori
本州中部以北、北海道の川沿いや谷間に生えています。特に北海道でよく見ることができますが、島根県の隠岐島にも自生しているそうです。ミズナラ林や針広混交林に見られ、林分の中層・下層に多く出現します。
樹高は10〜15m、最も高いもので28mにもなります。葉の長さは7〜16cmの楕円形で同属の中で最も大きくなり、細かくて鋭い鋸歯があります。基部はハート形です。葉柄の長さは2〜4cmで上側が凹状になっていて、蜜腺が葉柄の上側にあります。樹皮は淡い褐色をしており、縦に浅い裂け目が入ります。[1][2][3]
花は同属と同様にブラシ状の総状花序です。花序は15〜20cmと同属の中で最も長く、直径10mm前後の小さな白い花が5〜6月に多数咲きます。果実は多少扁平な球形で、8〜9月に紫がかった黒色に熟します。
材は表面仕上が優れており、緻密で美しいため、器具材や家具材などに用いられています。その名はアイヌ語の siw-ni(苦い木)が語源で、学名の Padus ssiori も同様です。
樹高は10〜15m、最も高いもので28mにもなります。葉の長さは7〜16cmの楕円形で同属の中で最も大きくなり、細かくて鋭い鋸歯があります。基部はハート形です。葉柄の長さは2〜4cmで上側が凹状になっていて、蜜腺が葉柄の上側にあります。樹皮は淡い褐色をしており、縦に浅い裂け目が入ります。[1][2][3]
花は同属と同様にブラシ状の総状花序です。花序は15〜20cmと同属の中で最も長く、直径10mm前後の小さな白い花が5〜6月に多数咲きます。果実は多少扁平な球形で、8〜9月に紫がかった黒色に熟します。
クローンによる生殖
1つの花序に50個前後の花が咲くにも関わらず、結実率は10%程度とほんの数個しか熟しません。さらに樹冠下にある実生の稚樹は発生から3年間で生存率3%というデータもあります。一方で、シウリザクラは横走する根からの萌芽(根萌芽)が見られます。母樹から1m以上、なかには5m以上離れたところから根萌芽が発生していたそうです。 また生存率も高く3年間で70%以上が生存していたという観測結果があります。根萌芽からの稚樹は母樹近隣での林冠ギャップに対応し、実生は大きな林冠ギャップや林縁などといった場所で生育すると考えられます。[4][5][6]材は表面仕上が優れており、緻密で美しいため、器具材や家具材などに用いられています。その名はアイヌ語の siw-ni(苦い木)が語源で、学名の Padus ssiori も同様です。
Gallery
Padus ssiori
樹形
根室
Taken on July 1, 2011
樹高は10〜15m、最も高いもので28mにもなります。
葉
東大北海道演習林
Taken on June 6, 2012
葉の長さは7〜16cmの楕円形で同属の中で最も大きくなります。細かくて鋭い鋸歯があり、基部はハート形です。葉柄は上側が凹状になっていて、蜜腺が葉柄の上側にあります。
葉
蜜腺
花
根室
Taken on July 1, 2011
直径10mm前後の小さな白い花が5〜6月に多数咲きます。花序は15〜20cmと同属の中で最も長いです。
花序
花
果実
支笏湖
Taken on Sep. 8, 2013
果実は多少扁平な球形で、8〜9月に紫がかった黒色に熟します。1つの花序に50個前後の花が咲くにも関わらず、結実率は10%程度とほんの数個しか熟しません。
果実
樹皮
日光植物園
Taken on July 15, 2011
樹皮は淡い褐色をしており、縦に浅い裂け目が入ります。
木目
東大北海道演習林
Taken on June 6, 2012
材は表面仕上が優れており、緻密で美しいため、器具材や家具材などに用いられています。
Property
Padus ssiori
分 類 | |
和名: | シウリザクラ |
別名: | ミヤマイヌザクラ、シオリザクラ |
学名: | Padus ssiori |
目: | バラ目(Rosales) |
科: | バラ科(Rosaceae) |
属: | ウワミズザクラ属(Padus) |
分布: | 日本、千島、サハリン、中国東北部 |
国内分布: | 北海道、本州 |
用途: | 器具材、家具材 |
特 徴 | |
針葉/広葉: | 広葉樹 |
常緑/落葉: | 落葉樹 |
樹高: | 高木 |
葉形: | 単葉(不分裂) |
葉序: | 互生 |
葉縁: | 鋸歯 |
雌雄: | 雌雄同株(両性花) |