



ワタゲカマツカ
Pourthiaea villosa
北海道から九州の山地から雑木林までの日がよく当たる地に生えています。樹高は2〜7mほどで、樹皮は暗灰色をしています。[1][2][3]葉は長さ4〜7cmの卵形で、中には先半分が明確に幅広くなっているものもあります。長枝の葉は互生ですが短枝の葉は輪生です。4〜6月に直径1cmほどの梅に似た白い花を固まって咲かせます。果実は大きさ1cm程度の楕円形で10〜11月に赤く熟し、食べる事ができます。また、後から付けたような突起が果実の柄の至る所に付いているのが特徴です。
淡い紅色をした材は強靭で粘り強い特性を生かして、農作業に用いる鎌や石工器具の柄、牛の鼻輪や鞭などの器具、洋傘の柄に用いられていたようです。[4]カマツカの名の由来は鎌の柄から、別名のウシコロシは牛を殺すほどこれら道具を使役に使ったためだと言われています。[5][6]
変種
このワタゲカマツカの変種にケカマツカ、カマツカがあります。ワタゲカマツカが母種で葉や葉柄、花序に軟毛が多く果実にも付いています。カマツカにはあまりないか抜け落ちやすく、その中間がケカマツカとのことです。ただ、どこがその境界線なのかをはっきりさせる事は困難です。同一種として取り扱うのが適当だとする見解もあります。淡い紅色をした材は強靭で粘り強い特性を生かして、農作業に用いる鎌や石工器具の柄、牛の鼻輪や鞭などの器具、洋傘の柄に用いられていたようです。[4]カマツカの名の由来は鎌の柄から、別名のウシコロシは牛を殺すほどこれら道具を使役に使ったためだと言われています。[5][6]
Gallery
Pourthiaea villosa
樹形
勇払原野
Taken on June 23, 2014
樹高は2〜7mほどです。北海道から九州の山地から雑木林までの日がよく当たる地に生えています。
樹形
勇払原野
Taken on May 10, 2015
葉
葉は長さ4〜7cmの卵形で、中には先半分が明確に幅広くなっているものもあります。葉や葉柄、花序に軟毛が多く付いています。
葉の展開
勇払原野
Taken on May 10, 2015
新葉の軟毛
白老町ヨコスト湿原
Taken on June 4, 2014
花
北大苫小牧研究林
Taken on June 16, 2018
4〜6月に固まって花を咲かせます。直径1cmほどの梅に似た白い花です。
花芽
白老町ヨコスト湿原
Taken on June 4, 2014
花
勇払原野
Taken on June 23, 2014
花
果実
葉だけでなく果実にも軟毛が付きます。後から付けたような突起が果柄の至る所に付いているのが特徴です。
軟毛の付いた未熟果
勇払原野
Taken on Aug. 10, 2014
果実
Property
Pourthiaea villosa
分 類 | |
和名: | ワタゲカマツカ(綿毛鎌柄) |
別名: | ウシコロシ(牛殺) |
学名: | Pourthiaea villosa |
目: | バラ目(Rosales) |
科: | バラ科(Rosaceae) |
属: | カマツカ属(Pourthiaea) |
分布: | 日本、朝鮮半島、中国中南部、台湾 |
国内分布: | 北海道、本州、四国、九州 |
用途: | 器具材 |
特 徴 | |
針葉/広葉: | 広葉樹 |
常緑/落葉: | 落葉樹 |
樹高: | 小高木 |
葉形: | 単葉(不分裂) |
葉序: | 互生/輪生 |
葉縁: | 鋸歯 |
雌雄: | 雌雄同株(両性花) |