本州の東北地方から北陸地方にかけての日本海側に自生している日本固有種です。
オオバツツジ
Rhododendron nipponicum
本州の東北地方から北陸地方にかけての日本海側に自生している日本固有種です。多雪地帯の冷温帯や亜高山帯が自生地になっています。樹高は1〜2mほど、樹皮は黄褐色で、よく剥けます。その名のとおり葉が大きく7〜15cmあり、葉柄はほぼありません。形は先が広いへら形で、先は丸いか少しくぼんでいます。葉脈がはっきりしていて腺毛が多いのが特徴で、全縁の縁や葉裏の葉脈上には特に密生しています。7月〜8月に淡い黄緑色の花を枝先から下向きに咲かせます。花弁は長さ15mmほどの筒状で先が5裂しており、中には雄しべが10本、雌しべが1本あって、子房や花柄、萼には腺毛が密生しています。9月ごろに熟す果実は朔果で腺毛が残っています。他のツツジ属と同様に花柱が残りますが、ものによっては雄しべまで残っているものもあります。[1][2][3][4][5]
遺存種
オオバツツジは、日本海側の多雪地帯に自生しており、分布の中心が日本海側にある植物を意味する日本海要素の1つと言われています。東北地方から北陸地方にかけて広範囲に分布しているものの、群生しているのではなくぽつぽつと個体があるという風で、標高の高い位置に自生していることもあり、あまり見かける機会の少ない種です。ここにある写真は、秋田駒ヶ岳で標高1100m前後、那須連峰の大倉山は標高約1800m、至仏山では標高1700m前後に自生していた個体です。富山県では標高1400〜2200mの範囲で確認されているとのこと。RNAを合成する酵素の1つであるRNAポリメラーゼⅡを構成する2番目に大きなサブセットRPB2遺伝子を分析することにより、世界に分布するツツジ属87種の分子系統解析を行った研究などがあります。それらによればオオバツツジは、かなり古い時代に分岐し遺伝的に大きく離れて子孫を残してきたものの、絶滅の途にある遺存種と見られるそうです。個体数の少なさにも納得がいきます。[6][7][8]
Gallery
形は先が広いへら形で、先は丸いか少しくぼんでいます。
腺毛が多いのが特徴です。
7月〜8月に淡い黄緑色の花を枝先から下向きに咲かせます。
9月ごろに熟す果実は朔果で腺毛が残っています。
雄しべが残っている。
樹皮は黄褐色で、よく剥けます。
Property
| 分 類 | |
|---|---|
| 和名 | オオバツツジ(大葉躑躅) |
| 学名 | Rhododendron nipponicum |
| 目 | ツツジ目(Ericales) |
| 科 | ツツジ科(Ericaceae) |
| 属 | ツツジ属(Rhododendron) |
| 分布 | 日本 |
| 国内 | 本州 |
| 用途 | |
| 特 徴 | |
|---|---|
| 針広 | 広葉樹 |
| 常落 | 落葉樹 |
| 樹高 | 低木 |
| 葉形 | 単葉(不分裂) |
| 葉序 | 互生 |
| 葉縁 | 全縁 |
| 雌雄 | 雌雄同株(両性花) |