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アカモノ

Gaultheria adenothrix

 北海道、本州、四国の山地の林縁、特に日本海側に多く自生している日本固有種です。樹高は高くても30cm程度にしかならない小低木で、よく分枝して横に広がります。長さが2〜3cmの広卵形で厚みのある葉は葉脈が凹み先端は尖り気味になります。同属のシラタマノキの葉も厚みがあって似ていますが、葉脈が網目状になって先端が丸みを帯びる違いがあります。5〜7月に咲く花は鐘状で花冠は多少赤みを帯び、また萼と花柄は赤くよく目立ちます。特徴的なのは毛の多さです。萼や花柄、若い枝は赤褐色の長い毛が密生しています。真っ赤な果実のようなものは、実は肥大化した萼で、この中に本当の果実があります。先端を見ると5つに分裂しており元は萼なのが理解できます。萼が肥大化するのはシラタマノキも同じです。ちなみにこの偽果は食べることができ、薄甘い味がします。[1][2][3]

Gallery

Gaultheria adenothrix

樹形
ニセコ大沼
Taken on Sep. 8, 2019

 樹高は高くても30cm程度にしかならない小低木で、よく分枝して横に広がります。

大雪山系黒岳
Taken on July 14, 2018

 長さが2〜3cmの広卵形で厚みのある葉は葉脈が凹み先端は尖り気味になります。

葉の裏
裏岩手連峰畚岳
Taken on July 24, 2021

大雪山系黒岳
Taken on July 14, 2018

 5〜7月に咲く花は鐘状で花冠は多少赤みを帯び、また萼と花柄は赤くよく目立ちます。

蔵王 屏風岳
Taken on June 27, 2021

八幡平
Taken on July 11, 2021

花柄
蔵王 屏風岳
Taken on June 27, 2021

果実(シラタマノキの果実と)
ニセコ大沼
Taken on Sep. 8, 2019

 真っ赤な果実のようなものは、実は肥大化した萼で、この中に本当の果実があります。

果実
月山
Taken on Oct. 3, 2020

果実
ニセコ大沼
Taken on Sep. 8, 2019

樹皮
大雪山系黒岳
Taken on July 14, 2018

 萼や花柄、若い枝は赤褐色の長い毛が密生しています。

Property

Gaultheria adenothrix

分 類
和名: アカモノ(赤物)
別名: イワハゼ
学名: Gaultheria adenothrix
(Syn. Gaultheria ovalifolia subsp. adenothrix)
(Syn. Diplycosia adenothrix)
目: ツツジ目(Ericales)
科: ツツジ科(Ericaceae)
属: シラタマノキ属(Gaultheria)
分布: 日本
国内分布: 北海道、本州、四国
用途:
特 徴
針葉/広葉: 広葉樹
常緑/落葉: 常緑樹
樹高: 小低木
葉形: 単葉(不分裂)
葉序: 互生
葉縁: 鋸歯
雌雄: 雌雄同株(両性花)

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