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ネムロブシダマ

Lonicera chrysantha

 林内に生え、株立ちして樹高2〜3mほどになります。国内では北海道に自生していますが、道東に多く分布しています。葉は長さ5〜10cmの広被針形で先が尖り、また長い毛がいたるところに生えています。葉腋から花柄を出し、その1つの果柄の先に2つの唇型の白い花を5〜6月に咲かせます。開花時の花弁は白いのですが、やがて薄黄色に変わります。果実は並んでつきますが、同属のベニバナヒョウタンボクなどと異なり合着しません。9〜10月になると果実は赤く熟します。冬芽は細長いタケノコのように尖っていて毛があります。樹皮は灰褐色で縦に裂け目があります。[1][2]

付子の毒

 ネムロブシダマの実には毒があるというのが定説ですが、実際にどのような毒があるのかはわかりませんでした。ネムロブシダマ(根室附子玉)の名の由来は根室地方に多いブシ(附子)のように毒のあるタマのような丸い実(玉)です。ブシ(附子)とは、毒性の強いトリカブトの根に対する漢方での呼び名です。強心作用や鎮痛作用があるそうですが、毒と薬は表裏一体とはまさにこのことです。

Gallery

Lonicera chrysantha

樹形
北大苫小牧研究林
Taken on May 26, 2018

 株立ちして樹高2〜3mほどになります。国内では北海道に自生していますが、道東に多く分布しています。

北大苫小牧研究林
Taken on May 26, 2018

 葉は長さ5〜10cmの広被針形で先が尖り、また長い毛がいたるところに生えています。

冬芽
北大苫小牧研究林
Taken on Apr. 7, 2019

芽吹き
北大苫小牧研究林
Taken on Apr. 28, 2018

葉表の毛
北大苫小牧研究林
Taken on May 16, 2018

北大苫小牧研究林
Taken on June 2, 2019

 1つの果柄の先に2つの唇型の白い花を5〜6月に咲かせます。開花時の花弁は白いのですが、やがて薄黄色に変わります。

北大苫小牧研究林
Taken on May 12, 2018

北大苫小牧研究林
Taken on May 26, 2018

果実
北大苫小牧研究林
Taken on Oct. 13, 2018

 果実は並んでつきますが、同属のベニバナヒョウタンボクなどと異なり合着しません。

果実
北大苫小牧研究林
Taken on June 13, 2018

果実
北大苫小牧研究林
Taken on Sep. 1, 2018

樹皮
北大苫小牧研究林
Taken on Apr. 28, 2018

 樹皮は灰褐色で縦に裂け目があります。

Property

Lonicera chrysantha

分 類
和名: ネムロブシダマ(根室附子玉)
学名: Lonicera chrysantha
(Syn. Lonicera chrysantha var. crassipes)
(Syn. Lonicera chrysantha var. longipes)
(Syn. Lonicera chrysantha subsp. gibbiflora)
目: マツムシソウ目(Dipsacales)
科: スイカズラ科(Caprifoliaceae)
属: スイカズラ属(Lonicera)
分布: 日本、千島、朝鮮半島、中国北部
国内分布: 北海道
用途:
特 徴
針葉/広葉: 広葉樹
常緑/落葉: 落葉樹
樹高: 低木
葉形: 単葉(不分裂)
葉序: 対生
葉縁: 全縁
雌雄: 雌雄同株(両性花)

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