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シライヤナギ
Salix shiraii var. shiraii

 本州の山形県と宮城県から長野県までの山地の岩場に自生している日本固有種です。大きいものだと樹高が1mほどになり、株立ちしてごつごつとした樹皮は灰褐色です。一年枝は黄褐色で横や下向きに伸びます。若い時に赤みを帯びる葉の葉身は4〜8cmほどで、裏は粉白色です。枝の基側にある小さな葉の裏には絹毛が生えていることがあります。葉が展開するのと同時に開花します。一般に5月上旬から中旬に開花するようですが、写真の撮影地である峩々温泉の近くでは3月下旬から4月上旬に開花していました。他のヤナギと同じような花序ですが、白い軟毛が密生しています。果実は6月に裂開して綿毛のついた種子を風に乗せて飛ばします。[1][2][3][4]

限られる自生地

 限られた場所でしか当種の自生地はありません。いずれも山地の岩場や崖ですが、東北では標高600〜1000m、関東地方から西では1000〜1700mに分布しているのが確認されています。写真の峩々温泉は宮城県柴田郡川崎町にある温泉地で、宮城県側から蔵王山を経て山形県に至る道路「蔵王エコーライン」から少し入ったところにあります。涼しい川沿いの標高770mにある岩場が自生地です。広義のシライヤナギ(Salix shiraii)は、変種のチチブヤナギ(Salix shiraii var. kenoensis)を含めています。雄しべはシライヤナギと同様に2本あるのですが、途中で合着しているのが異なります。チチブヤナギは、群馬県、埼玉県、東京都、長野県の石灰岩地にある岩場や崖に自生していて、標高600〜1600mに分布しているそうです。コマイワヤナギ(Salix rupifraga)は小低木で株立ちし、群馬県から岐阜県まで標高1000〜1800mの岩場にあり、シライヤナギと自生地の条件が似ているという特徴があります。ただし、葉身の幅が狭く、鋸歯が細かいという点で見分けることができます。[5]

参考文献
  1. 茂木透ら(2006)『樹に咲く花―離弁花(1)(第4版)』山と溪谷社
  2. 林将之(2014)『樹木の葉』山と溪谷社
  3. 吉山寛ら(2019)『ヤナギ ハンドブック』文一総合出版
  4. 加藤雅啓ら(2011)『日本の固有植物』東海大学出版会
  5. 大橋広好(2006)『日本産ヤナギ科植物の追加と訂正2』「植物研究雑誌」81(2), pp.75-90

Gallery

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樹形

蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

大きいものだと樹高が1mほどになり、株立ちします。

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樹形

蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

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樹形(雄株の開花時)

蔵王峩々温泉(Apr. 1, 2023)

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雌花

蔵王峩々温泉(Apr. 1, 2023)

他のヤナギと同じような花序ですが、白い軟毛が密生しています。

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雌花

蔵王峩々温泉(Apr. 1, 2023)

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雌花

蔵王峩々温泉(Apr. 1, 2023)

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雄花

蔵王峩々温泉(Apr. 1, 2023)

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雄花

蔵王峩々温泉(Apr. 1, 2023)

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雄花

蔵王峩々温泉(Mar. 25, 2023)

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果実

蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

果実は6月に裂開して綿毛のついた種子を風に乗せて飛ばします。

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果実

蔵王峩々温泉(May 14, 2022)

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果実

蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

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蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

若い時は赤みを帯びる葉の葉身は4〜8cmほどで、裏は粉白色です。

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蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

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葉の裏

蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

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葉の裏

蔵王峩々温泉(May 28, 2023)

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小さい葉の裏

脈に沿って絹花が見えます

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樹皮

蔵王峩々温泉(Apr. 1, 2023)

ごつごつとした樹皮は灰褐色で、一年枝は黄褐色で横や下向きに伸びます。

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蔵王峩々温泉(May 14, 2022)

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蔵王峩々温泉(May 14, 2022)

Property
分 類
和名 シライヤナギ(白井柳)
学名 Salix shiraii var. shiraii
キントラノオ目(Malpighiales)
ヤナギ科(Salicaceae)
ヤナギ属(Salix)
分布 日本
国内 本州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 小低木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 互生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄異株(単性花)
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