アラカシ
Quercus glauca
国内では東北南部から沖縄まで自生しています。他のカシに比べて乾燥に強く、低地から山地までの内陸部に生えています。樹高は10〜15mほどで、高いものだと20mに達します。樹皮は暗い灰色で平滑ですが、成木になると縦に浅い割れ目が生じます。[1][2][3]
同じカシの仲間では葉の幅が広い方です。長さ7〜12cmの葉の先半分に荒い鋸歯があり、意外と鋭くて触ると痛いです。葉の裏側は絹毛が生えていて灰白色です。4〜5月に花が咲きます。果実は堅果のドングリで、花が咲いたその年の秋に熟します。
萌芽性が強く、主幹を切った後に株立ちしているものもあります。枝葉が荒くて堅いことから「アラカシ」という名がついたと言われています。
アラカシの実を灰汁抜き後に煮詰めて固めたカシ豆腐(かしきり豆腐)が、高知県安芸市近辺で冬の伝統料理として食べられています。にんにくの葉を摺り込んだ味噌に柚や砂糖を入れて作ったヌタを付けていただきます。
同じカシの仲間では葉の幅が広い方です。長さ7〜12cmの葉の先半分に荒い鋸歯があり、意外と鋭くて触ると痛いです。葉の裏側は絹毛が生えていて灰白色です。4〜5月に花が咲きます。果実は堅果のドングリで、花が咲いたその年の秋に熟します。
ストレス耐性
急傾斜地に本種が生育しているのを見かけることがあります。岩石に囲まれて土壌が薄く、根元が乾燥しやすい環境にも他の樹木に比べて耐えられる性質を持っていると考えられます。 夏期の乾燥時における水ストレスは多種の樹木に悪影響を与えます。緑化木としてよく植えられるクスノキやマテバシイと比較して、葉の中の水分は低下しにくく土壌乾燥に対する耐性が強いことが判っています。葉の平均寿命は2〜3年程度です。[4][5][6]萌芽性が強く、主幹を切った後に株立ちしているものもあります。枝葉が荒くて堅いことから「アラカシ」という名がついたと言われています。
アラカシの実を灰汁抜き後に煮詰めて固めたカシ豆腐(かしきり豆腐)が、高知県安芸市近辺で冬の伝統料理として食べられています。にんにくの葉を摺り込んだ味噌に柚や砂糖を入れて作ったヌタを付けていただきます。
Gallery
Quercus glauca
樹形
多摩森林科学園
Taken on Mar. 19, 2011
国内では東北南部から沖縄まで自生しています。樹高は10〜15mほどで、高いものだと20mに達します。
葉
多摩森林科学園
Taken on Mar. 19, 2011
同じカシの仲間では葉の幅が広い方です。長さ7〜12cmの葉の先半分に荒い鋸歯があります。
樹皮
多摩森林科学園
Taken on Mar. 19, 2011
樹皮は暗い灰色で平滑ですが、成木になると縦に浅い割れ目が生じます。
Property
Quercus glauca
分 類 | |
和名: | アラカシ(粗樫) |
学名: | Quercus glauca |
目: | ブナ目(Fagales) |
科: | ブナ科(Fagaceae) |
属: | コナラ属(Quercus) |
分布: | 日本、済州島、台湾、中国、東南アジア、ヒマラヤ |
国内分布: | 本州、四国、九州、沖縄 |
用途: | 建築材、器具材、薪炭材、榾木 |
特 徴 | |
針葉/広葉: | 広葉樹 |
常緑/落葉: | 常緑樹 |
樹高: | 高木 |
葉形: | 単葉(不分裂) |
葉序: | 互生 |
葉縁: | 鋸歯 |
雌雄: | 雌雄同株(単性花) |