



ヒトツバタゴ
Chionanthus retusus
やや湿った丘陵に生えていますが国内で自生しているところは限られていて、木曽川・庄内川流域(長野県、愛知県、岐阜県)と長崎県の対馬だけという珍しい分布をしています。樹高は高いもので30mにもなり、樹皮は灰褐色です。葉は長さ4~10cmの楕円形で先端は鈍くなっています。5月、長さ1.5〜2cmと細長い4本の白い花弁からなる花が咲き、多数の花を咲かせている様はまさに木に雪が降り積もったかのようです。花は雌雄異種ですが、両性花の株と雄花の株があり両性花のみ実を付けます。実は長さ1cmほどの楕円形で最初は緑色ですが、秋には黒紫色に熟します。[1]
環境省版レッドリスト2007年版では、絶滅の危険が増大している種である絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。その名は、一般的に複葉であるトネリコ(タゴ)の単葉(一つ葉)としてその名が付いたといわれています。
東海丘陵要素
本種は東海丘陵要素と呼ばれる特有な植物の1つです。東海丘陵要素が見られる自生地は東海地方の丘陵や台地の低湿地またその周辺で見られ、河川や扇状地などで堆積した砂礫層で覆われています。その他の代表的な樹種にシデコブシ、ハナノキがあり、河川に近い(地面と水位が近い)方からシデコブシ、ハナノキ、ヒトツバタゴの順に自生地が分布しています。[2]環境省版レッドリスト2007年版では、絶滅の危険が増大している種である絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。その名は、一般的に複葉であるトネリコ(タゴ)の単葉(一つ葉)としてその名が付いたといわれています。
Gallery
Chionanthus retusus
樹形
小石川植物園
Taken on May 4, 2011
国内で自生しているところは限られていて、木曽川・庄内川流域(長野県、愛知県、岐阜県)と長崎県の対馬だけという珍しい分布をしています。
葉
小石川植物園
Taken on May 4, 2011
葉は長さ4~10cmの楕円形で先端は鈍くなっています。
花
小石川植物園
Taken on May 4, 2011
5月、長さ1.5〜2cmと細長い4本の白い花弁からなる花が咲き、多数の花を咲かせている様はまさに木に雪が降り積もったかのようです。
花
小石川植物園
Taken on May 4, 2011
樹皮
小石川植物園
Taken on May 4, 2011
樹高は高いもので30mにもなり、樹皮は灰褐色です。
Property
Chionanthus retusus
分 類 | |
和名: | ヒトツバタゴ |
和名: | ナンジャモンジャ |
学名: | Chionanthus retusus |
目: | シソ目(Lamiales) |
科: | モクセイ科(Oleaceae) |
属: | ヒトツバタゴ属(Chionanthus) |
分布: | 日本、朝鮮半島、中国、台湾 |
国内分布: | 本州、九州 |
用途: |
特 徴 | |
針葉/広葉: | 広葉樹 |
常緑/落葉: | 落葉樹 |
樹高: | 高木 |
葉形: | 単葉(不分裂) |
葉序: | 対生 |
葉縁: | 全縁 |
雌雄: | 雌雄異種(両性花/雄花) |