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シロダモ
Neolitsea sericea

 東北地方南部から沖縄までの林野によく生えていて高さは5m程度、高いものは10〜15mになります。葉は長さが8〜18cmの楕円状で先が尖っています。葉脈がつけ根近くから3本に分かれて先端に向かって並ぶ「三行脈」となるのが特徴ですが、シロダモは両側葉脈の2本が途中で消えます。5月に若葉を出しますが、金色の毛で覆われています。[1][2]

 10〜11月に花が咲き、翌年の秋に赤く熟します。そのため同じ時期に花と実の両方を見ることができます。樹皮は暗褐色で平滑、イボ状の小さな皮目が目立ちます。シロダモの葉に虫えいを作って寄生するシロダモタマバエというハエ目タマバエ科の体長2mmほどの小さな昆虫がいます。本種の葉にはよく「こぶ」が見られますが、このタマバエの虫えい(虫こぶ)です。[3]

利用方法

 シロダモは耐陰性が強く、高木の下層にあることが多くて高さは5mほど。一方で、陽の当たる場所になると10m以上になります。繁殖能力があって種子を生産することのできる、多様な環境に対応可能な樹木です。葉の裏は白く、これでシロダモと呼ばれるようになったと言われています。種子から油を採ることができ、過去、九州ではこの油を「つづろう」と呼んでロウソクに、関東では「つづの油」と呼んで燈油としていました。材としての利用はあまりありません。[4][5]

参考文献
  1. 茂木透ら(2006)『樹に咲く花―離弁花(1)(第4版)』山と溪谷社
  2. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  3. 湯川淳一ら(1996)『日本原色虫えい図鑑』全国農村教育協会
  4. 渡辺一夫(2010)『アセビは羊を中毒死させる』築地書館
  5. 諸戸北郎(1903)『大日本有用樹木効用編』嵩山房

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樹形

小石川植物園(Mar. 27, 2011)

東北地方南部から沖縄までの林野によく生えていて高さは5m程度、高いものは10〜15mになります。

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小石川植物園(Mar. 27, 2011)

葉脈がつけ根近くから3本に分かれて先端に向かって並ぶ「三行脈」となるのが特徴です。

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小石川植物園(Mar. 27, 2011)

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樹皮

小石川植物園(Mar. 27, 2011)

樹皮は暗褐色で平滑、イボ状の小さな皮目が目立ちます。

Property
分 類
和名 シロダモ
別名 ウラジロ、シロタブ
学名 Neolitsea sericea
クスノキ目(Laurales)
クスノキ科(Lauraceae)
シロダモ属(Neolitsea)
分布 日本、朝鮮半島
国内 本州、四国、九州、沖縄
用途 器具材
特 徴
針広 広葉樹
常落 常緑樹
樹高 高木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 互生
葉縁 全縁
雌雄 雌雄異株(単性花)
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