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ニガキ
Picrasma quassioides

 日本各地の山地の林内に点々と自生しています。樹高は10〜15mほどになり、樹皮は暗褐色から黒褐色で滑らかです。葉は羽状複葉です。小葉の長さは4〜8cmの長楕円形で、先端が尖っており、左右不相称です。4〜5月に黄緑色の小さい花を多数咲かせます。9月には緑黒色に熟します。[1][2][3]

 ニガキの特徴は、その呼び名にもある通り、樹皮から葉までが苦いことです。苦み成分はクアシノイド(化合物群の総称)で、約40種のニガキ科植物から250種以上のクアシノイドが確認されているそうです。[4][5]

健胃薬

 ニガキの心材を乾燥させたものは健胃薬として用いられ、厚生労働省が発行している日本薬局方でもその粉末を灰白色〜淡黄色を呈すニガキ末と記載しています。以前は、樹皮を浸した水を家畜や農作物の殺虫剤として用いていたそうです。それほど大きくならないため建材等にはあまり用いられていませんが、材の黄色を利用して寄木細工に昔から用いられていたようです。[6][7]

参考文献
  1. 林将之(2004)『葉で見わける樹木』小学館
  2. 茂木透ら(2009)『樹に咲く花―離弁花(2)(第2版)』山と溪谷社
  3. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  4. 伊東隆夫ら(2011)『日本有用樹木誌』海青社
  5. 大本太一(1995)『ニガキ科植物の成分と生物活性について』「藥學雜誌」115(4)、pp.261-279
  6. 諸戸北郎(1903)『大日本有用樹木効用編』嵩山房
  7. 農商務省山林局(1912)『木材ノ工藝的利用』大日本山林會

Gallery

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樹形

筑波実験植物園(May 20, 2011)

日本各地の山地の林内に点々と自生しています。樹高は10〜15mほどになります。

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冬芽

小石川植物園(Jan. 7, 2012)

葉は羽状複葉です。

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小石川植物園(May 4, 2011)

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小石川植物園(May 4, 2011)

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雄花

小石川植物園(May 4, 2011)

4〜5月に黄緑色の小さい花を多数咲かせます。

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樹皮

小石川植物園(May 4, 2011)

樹皮は暗褐色から黒褐色で滑らかです。

Property
分 類
和名 ニガキ(苦木)
学名 Picrasma quassioides
ムクロジ目(Sapindales)
ニガキ科(Simaroubaceae)
ニガキ属(Picrasma)
分布 日本、朝鮮半島、中国、台湾
国内 北海道、本州、四国、九州、沖縄
用途 器具材
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 高木
葉形 羽状複葉(奇数)
葉序 互生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄異株(単性花)
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